2025.8.31
2025年に読んだ書籍まとめ

ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団 -とみさわ昭仁 太田出版
当時まだ珍しいポータブルゲーム機でありケーブルによるプレーヤー間の通信を可能にしたゲームボーイ。これほど革新的なゲーム機でありながら、ほとんどのゲームで通信ケーブルによる機能は対戦に限られていた。
そこにモンスターの交換という新しい要素を追加したのがゲームフリークのポケットモンスターであった。
ポケモンでは異なる種類のモンスターが出現する2つのバージョンを同時に発売し、交換でのみ進化するモンスターの仕様を組み込むことでより交換の要素を引き立て、空前絶後の大ヒットを記録した。
その一方で最初はクラブ活動的に楽しかったゲームの制作も段々ビジネスとなっていき、制作過程ではメンバーの離脱や資金繰りなどの問題が相次ぐ。
ポケモン好きの嗜好としても、ビジネス書としても、人間ドラマとしても読める本。
億までの人 億からの人 ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド-田中渓 徳間書店
意思決定を自分で行う。確実性よりスピード感。ゼロリスクでお金持ちになることはない。
ゴールドマン・サックスに17年間勤めた著者が見つけた富裕層とそうでない人の考え方や習慣が詰め込まれた一冊。
メディアに出ては朝3:45に起きて25kmのランニングをすると発言して出演者の度肝を抜く著者。しかし、本書の中で習慣化のはじめはハードルを死ぬほど低くすると述べているように、とにかく行動を始めて習慣化することの大切さを説いている。
また、リスクを取らないと資産は増えないと理解していてもリスクなんて取れないと考えている人に向けて、本職の給与しか所得がないこと、資産が全て円で銀行に預けていることは、全てリスクであると貧乏な私達の常識を覆す金融的な考え方を教えてくれる。
資産形成を考えつつも、本業以外の所得がない僕の指南書となる一冊になった。
売れるもマーケ当たるもマーケ -アル・ライズ/ジャック・トラウト 東急エージェンシー
マーケティングの基本となる22の法則を学べる一冊。マーケティングとはいわば、消費者の心を自社の商品で独占すること。そのためにどうやって、消費者の感情をどうやって独占するかを体系立てて書いている一冊。
小さなチーム大きな仕事 -ジェイソン・フリード/デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン/黒沢 健二/松永 肇一/美谷 広海/祐佳 ヤング 早川書房
少人数でシンプルに働くことの力を説くビジネス書。大企業の常識を疑い、無駄な会議や長期計画、オフィスに頼らず、柔軟で効率的な働き方を提案する一冊。
コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった 増補改訂版 -マルク・レビンソン (著), 村井 章子 (翻訳) 日経BP
海運業界にコンテナリゼーションがもたらしたイノベーションの物語。
海運の効率化は、労働者と経営者の闘争を生み、価格競争が起き、グローバリゼーションを活性化させジャストインタイム方式のような他産業のさらなる発展を可能にした。
AIに仕事が奪われると叫ばれる現代に生きる人々が今読むべき歴史書。
改訂新版 良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門 ―保守しやすい 成長し続けるコードの書き方 仙塲 大也 技術評論社
恥ずかしながら、PHPを書いていたときにオブジェクト指向を意識していた訳ではないし、型の意味もよく分かっていなかった。
値をオブジェクトとして定義すれば予期せぬ代入は防げるし、保守性も上がるなどなんちゃってプログラマーの浅い理解を深めてくれた一冊。
コーディングや設計に関する一冊だけど、動的言語からJavaに転向する人やイマイチオブジェクト指向分からんという人にはおすすめ。
PHPフレームワークLaravel入門,PHPフレームワーク Laravel実践開発 -掌田津耶乃 秀和システム
PHPフレームワークであるLaravelを学ぶことができる2冊。MVCの基本から認証、ORM、テストまで「Laravelってこういうことできるんだ」と機能を網羅的に学ぶことができる一方、チュートリアルはないので、手っ取り早くLaravelが使えるようになりたいような人には不向きかもしれない。
また使用しているLaravelのバージョンも古いので、その点の考慮も必要。
新しいLinuxの教科書 -三宅 英明/大角 祐介 SBクリエイティブ
Linuxって何?からコマンドやシェルスクリプトの使い方、シェル、カーネルなどのLinuxの仕組みを網羅的に学ぶことのできる一冊。
GitHub実践入門 -大塚弘記 技術評論社
Git/Githubの使い方を網羅的にまとめた一冊。Gitの使い方からGithub特有の機能、他サービスとの連携、Git Flowのような運用方法まで幅広い範囲をカバーした一冊。
プログラムはなぜ動くのか 第3版 知っておきたいプログラミングの基礎知識-矢沢 久雄 (著) 日経BP
プロになるJava―仕事で必要なプログラミングの知識がゼロから身につく最高の指南書-きしだ なおき, 山本 裕介, 杉山 貴章 技術評論社
仕事でJavaを使えるようになることを目標とした一冊。基本文法は勿論Spring Bootを使用したWebアプリケーションの開発、Junitによる自動化テストまで抑えており、短期間でJavaを使用した開発ができるようになりたいというわがままに答えてくれる。
プロになるためのSpring入門ーーゼロからの開発力養成講座 Software Design plus-土岐 孝平 技術評論社
Springを深く学ぶ一冊。いきなりDIとか出てくるので訳が分からなくなるが時間をかけると少しずつ分かってくるようなジワジワ効いてくる技術書。中身は濃いがチュートリアル依存症の僕としては、コードを書いてパッとわかるという本ではないのが脆いところ。
なんやかんや別のチュートリアルを探してきてと並行して進めるのがおすすめ。
徹底攻略Java SE Bronze問題集[1Z0-818]対応 徹底攻略シリーズ 志賀澄人, 山岡敏夫 インプレス
とりあえずJava Silverを取りたいし、段階を踏んでと考えて購入した問題集。Bronzeだし楽勝だろうと思っていたが、意外と細かい言語仕様を知らなかったことを痛感させてくれるような引っ掛け問題があったりする。
Javaの基本文法を押さえていれば、理解できない問題はないが、しっかり基礎を身に付けたい人にはおすすめ。